「流れ星」とは、宇宙からの塵(チリ)や隕石が地球の大気へ猛スピード(毎秒数十km)で突入して、大気との摩擦熱によって発熱して光る(接触した大気がプラズマ化する)ものである。

流星の元になる塵や隕石は、0.1ミリメートル以下の小さな塵から、数センチメートル~数メートル以上の隕石まで様々な大きさがある。
特に、塵(チリ)は、太陽系における彗星や小惑星によって微粒子(惑星間空間ダスト)が絶えず生成されており、地球周辺でその質量は 0.001~10 mg 程度の微粒子が大半を占めると考えられている。

研究チームは、東京大学の木曽観測所の観測装置(トモエゴゼン)と、京都大学生存圏研究所の観測装置(MUレーダー)を連携して観測したデータなどを基に、地球に降り注ぐ1日あたりの流れ星の質量を推計した。
この結果は、ScienceDirect(Planetary and Space Science)と東京大学の公式HPなどで掲載された。
双方の観測所で観測したデータを分析したところ、2018年4月18~21日の4日間において、日本では合計228個の流れ星を観測したとのこと。
さらに、研究チームは、これらの連携して観測したデータと、MUレーダが過去に観測したデータ(2009~2015年)とを基にして、地球へ落下する流れ星の質量を推計した。
その結果、地球に降り注ぐ流れ星の質量は、1日に1トン程度という推計を導き出した。
大きさの大小はあるのだろうが、これだけの数の流れ星が短期間で日本でも観測されるというのは驚きだ。
流れ星に願いをかけるチャンスは、意外と多いのかもしれない。