Health and Medical(健康・医療)

バイオプラスチックの大部分は、化学物質だらけで、有毒かもしれないことが判明

「プラスチック」は、石油を蒸留して得られるナフサを原料として製造される。
プラスチックは、多種多様な製品(食品容器など)に使用されている。そして、このプラスチックを使用した製品は、いずれゴミとなる。

このようなプラスチックゴミの大部分は、リサイクルされることなく、焼却処分によって有害物質が大気中に放出されたり、ポイ捨てなどを通じた海洋投棄と太陽の紫外線によって1mm以下の小さな破片である「マイクロプラスチック」へ変化する。

このようなマイクロプラスチックは、海洋を浮遊しながら様々な化学物質(環境ホルモン)を徐々に吸着して濃度を増し、それを海洋生物(魚など)が誤食して取り込む。
そして、最終的には、人間がそのような海洋生物を食べることによって、人間がマイクロプラスチック(化学物質が濃縮されたもの)を取り込むことが確認されている。

マイクロプラスチックに含まれる化学物質の人体への影響については、未知の部分が多い。
これは、様々な化学物質が人体に引き起こす影響、その全容の解明が研究の途上にあるからだ。
研究が済んでいる範囲では、男性の生殖機能低下や、胎児の発育異常などが判明している。

一方で、近年は、自然環境への負荷が少ないとされる「バイオプラスチック」に代替する社会運動が盛んだ。
「バイオプラスチック」とは、バイオベース材料(植物・藻類などを原料として製造されるもの)や、生分解性材料(微生物などによって分解されるもの)を指す。
これらのバイオプラスチックは、自然環境下で分解されるため、マイクロプラスチックの恐れが少ない。
しかし、バイオプラスチックそのものに含まれる化学物質とその安全性については、ほとんど知られていない。

そして、2020年9月17日にヨーロッパの研究チームがSience Direct(Environment International)に掲載した論文は、このような社会運動に一石を投じる。

研究チームは、使い捨て食品容器・チョコレート包装紙・炭酸飲料ボトルなど、43種類のバイオプラスチック製品(バイオベース材料と生分解性材料)を調査した。

その結果、これらほとんどのバイオプラスチック製品において、有毒な可能性のある化学物質が含まれていることが判明した。
特に、セルロースおよびデンプンを基礎とする製品は、強い毒性を誘発するとのこと。

さらに、有毒が否かは断言できないが、これらの製品の約80%に1000種類を超える様々な化学物質が含まれており、一部の製品には最大約2万種類の化学物質が含まれていたとのこと。

大部分の化学物質による人体への影響は未解明のままだ。
そして、この研究結果は、バイオプラスチックの食品関係への適用については、特に慎重さが必要であることを示してる。

地球環境も考慮してバイオプラスチックへの代替が世界的に進んでいるが、従来のプラスチックと同様に、最終的に人体に有害ならば、本末転倒だ。

結局のところ、便利な使い捨て食品容器に依存することが問題の根源なのかもしれない。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。