Science(科学)

ゆっくりとした「まばたき」は、猫を「笑顔」にする

目は、様々な動物において、感情を伝えるコミュニケーションツールとして重要である。
これは、「猫」と「人間」の間においても例外ではない。

そして、猫を飼ったことがあれば、ゆっくりと「目を細めたり、瞬きする」表情を見たことがあるだろう。
これは、人間が笑顔で目が細めるのと似ており、その表情は猫にとって笑顔として解釈されるようだ。

目を細めた動きを示すメインクーン猫
Image Credit:Prof Karen McComb University of Sussex

10月5日、サセックス大学とポーツマス大学の心理学の研究チームは、
「まばたき」が「猫」と「人間」との間のコミュニケーションに及ぼす役割を調査した。
そして、その調査結果をScientificReportsに論文発表した。

調査方法としては、以下の2つの実験を行った。

◆1つ目の実験は、屋内で飼われている猫21匹(オス10匹、メス11匹)と飼い主14人に対して行った。
実験中の飼い主は、無言で猫の前に約1m離れて座り、猫と目があったときにのみ、瞬きをするようにした。

◆2つ目の実験は、屋内で飼われている猫24匹(オス12匹、メス12匹)に対して行った。そして「実験者」は、猫が見知らぬ無関係の人とした。
この実験者は、猫の真向かいに座り、手のひらを向けたり、話しかけたり、名前を読んだりして、猫の注意を引き付けた。
注意を引き付けた後、実験者は「無表情」もしくは「瞬き」という2つのパターンを行い、猫の反応の違いを比較した。

なお、実験光景の動画は、ScientificReportsのこちらを参照のこと。

これら2つの実験を行い、以下の3つの結果が得られた。

◆猫は、飼い主の瞬きの速度を真似して瞬きする
(飼い主が瞬きを遅くした場合、猫も瞬きを遅くする傾向がある)

◆猫は、見知らぬ人でも、瞬きの速度を真似して瞬きする
(見知らぬ人が瞬きを遅くした場合、猫も瞬きを遅くする傾向がある)

人がゆっくりと瞬きをすれば、猫は見知らぬ人でも積極的に自ら近づく傾向がある。

これらの実験結果より、猫の瞬き(瞬きを真似して返す行動)は、猫のポジティブな感情の指標となる可能性があるとのこと。

そして、人のゆっくりとした瞬きは、猫の笑顔に相当し、猫にとってより魅力的に見えるのではないかとのこと。

したがって、瞬きは、家庭における猫と人間との間のコミュニケーションを強化したり、獣医の診療時など、さまざまな場面で使用できる可能性があると研究チームは語っている。

要約すると、この実験は、人がゆっくりと「まばたき(笑顔)」すると、猫が同じような笑顔(ままだき)で返しているのだろう。

そして、人がゆっくりと瞬きすると、初対面の人でも「笑顔が素敵!なんか良い人そうだ」と思って、近づくのだろう。

しかし、猫が瞬きを瞬きで返す現象は、この実験を行うまでも無く、実は既に有名な現象だった(私は知らなかった!)
検索すると、いくつかの情報がヒットする。以下の動画もその1つ。

Movie by YouTube (ruoka 313)


笑顔で猫とお近づきになりたい人は、ぜひお試しあれ。

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