Health and Medical(健康・医療)

[5500年以上の見落とし] 人間に「未知の臓器」があることを偶然に発見

Wikipediaによると、人体の解剖学は、紀元前3500年頃の古代エジプトで発見されて以来、既に5500年以上の歴史ある。
このため、人体の中の臓器は全て発見されているものだと考えられていた。

しかし、2020年6月、未知の臓器が発見された

この新発見について、オランダの研究チームは、Sience Directで9月23日に論文で公表した。

研究チームは、新しい断面撮影方法(PSMA PET / CT)を使用して、患者のガンの観察をしていた。
この新たな撮影方法は、患者に放射性ブドウ糖を注射すると、患者の腫瘍(ガン)の部位が明るく光る撮影方法だ。

しかし、研究チームは、この撮影方法で頭部を観察しているときに、予想外の2つの領域が光っていることを偶然的に気がついた。

その後、100人(患者と死体解剖)を対象にして、その領域の詳細を調べた。

その結果、それは「未知の新たな臓器」だった。

具体的には、それは「新たな2つの粘液腺」だった

発見された新たな2つの粘液線
Image by Sience Direct

通常、人は咽頭(いんとう)に粘液腺を持っているが、それは粘膜全体に均一に分散している。
しかし、この新たに発見された2つの粘液腺は、局所的に大きく存在している(平均長さ4cm)。

研究チームは、この新たに発見された肉眼で見える臓器のことを「管状腺(tubarial glands)」と名付けた

新たに発見された管状線の位置を矢印で示す断面画像(PSMA PET / CT)
Image by Sience Direct

そして、この管状腺は、
咽頭(上咽頭/中咽頭)の潤滑および嚥下(えんげ:食道から胃へ送り込むこと)に生理学的な役割を果たし、
多数の漿液(しょうえき:分泌される粘性の低い液体)を含む可能性がある
との仮説を研究チームは立てている。

管状腺の拡大図。管状腺の組織が、黄色(腺房)と水色(管)で示されている。
Image by Sience Direct

この発見の詳細については、YouTube動画でも解説されている。

Movie by YouTube (Antoni Van Leeuwenhoek)


さらに、研究チームは、737人の患者について、この管状線への放射線治療時の線量による影響を調べた。
その結果、管状線への線量が口内乾燥症と嚥下(えんげ)障害に関連していることも発見した。

研究チームは、放射線療法を適用するときに、この管状線を保護することは、患者の生活の質の改善につながるとコメントしている。

過去5500年の医学に関わる人々が、平均長さ4cmという肉眼で見える大きさの臓器を見落としていたなんて、世の中は不思議なものだ。


古くて長い歴史があり、いかに多数の専門家のチェックを経たとしても、人間が行うことに「絶対は無い」という、良い典型例だろう。

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